黄体機能不全は卵子未成熟のサイン
排卵後、黄体期前半にかけて中々体温が上がってこなかったり、上がったと思ったら10日程度の早い段階で整理が始まってしまったりする事があります。
黄体機能不全と言われる状態で、何らかの原因で黄体ホルモンの分泌が十分できないと起きてくる変化です。
黄体機能不全では他にも
◯ 黄体期(高温期)の前半、あるいは後半まで体温が十分上がらない。
◯ 黄体期が10日ほどしか続かない。
◯ 子宮内膜が十分な厚さに育たない
などの症状が見られます。
病院では黄体機能不全に対し黄体期にルトラールなどの黄体ホルモン補充剤を飲んで対応します。
ホルモン検査上でも黄体期の黄体ホルモンの数値が低い事が診断基準になります。
しかし、そもそもなぜ黄体ホルモンが十分分泌されない状態が生じるのでしょう?
黄体は、卵胞が卵子を排卵した後で変化したものです。
店頭に来られているお客様を見ていると卵胞が十分成長できない状態から黄体化すした際に、おそらく黄体機能不全を起こしているように見受けられます。
卵胞が十分に発育できない原因は大きく分けて2つ。
卵巣に力がなくなってしまってエストロゲンの分泌力が低下しているか。
あるいは視床下部から分泌されるGnRH(卵胞刺激ホルモン分泌ホルモン)か、脳下垂体からのFSH(卵胞刺激ホルモン)など、中枢神経系由来のホルモンの分泌力が低下しているか。
後者が起きることはあまりありません。
大体は卵巣に常に刺激が過剰にあったために、卵巣に疲労が溜まってエストロゲンの分泌が落ちることが殆どです。
卵胞の発育が悪い中で黄体ホルモンの分泌が悪くなり黄体機能不全を起こしているのであれば、その際に黄体ホルモン補助役を服用しても卵子自体が未熟であることも予想されますので妊娠には至りにくいのではないでしょうか。
ましてや卵巣が疲れているのであれば排卵誘発剤などの利用は、かえって卵巣に負荷をかけるだけの結果になってしまいそうな気もします。
まずは生活習慣を見直し、食事や睡眠、疲労、ストレス等、卵巣の負担になりそうな部分を修正することです。
それでもなお卵巣の負担が軽く出来ない。
あるいは仕事や、家事、育児で生活の見直しどころではないという方は漢方でも卵巣の状態の立て直しは可能です。
一度当漢方薬局にご相談をして頂ければと思います。
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