こんにちは、千葉県柏市で漢方 妊活相談をしてます、漢方専門山崎薬局の山崎です。
一つ前のブログで基礎体温表について触れましたが、妊活を始めるにあたって出来れば確認しておいて欲しい事がもう一点あります。
それは「卵管が通じているかどうか」という事です。
卵管は子宮から左右に伸びている腕のような器官で、卵巣付近まで伸び、先端は卵管采という広がったイソギンチャクような形態になっています。
卵管は「卵胞から排卵された卵子が子宮に降りてくるまでの通路」です。
その途中には卵管膨大部と言う「精子と卵子が出会い受精卵になる」妊娠を希望する方にとって大事な場所があります。
この通路が卵管内癒着などで閉塞(詰まる)、あるいは婦人科系疾患の腫れや浮腫の影響を受けて狭窄(細くなってしまった)状態だと、
精子が卵子のいる場所まで泳いでいけなかったり
排卵された卵子、あるいは受精卵が子宮までおりていけなかったり
と、物理的に妊娠をしにくい状況が生じます。
片側の卵管が閉塞しているだけならば、閉塞していない側の卵巣から排卵される周期にタイミングを取る事で妊娠できます。
しかし閉塞している側の卵巣から排卵される周期の妊娠は、極めて難しいと言われます。
両側の卵管が閉塞している場合、自然妊娠あるいは人工授精までの高度医療で妊娠できる可能性は、極めて低くなります。
あるいは卵管狭窄程度の、「通ってはいるけれど細くなっている状態」の際は、子宮まで受精卵が降りてくる事ができず、「子宮外妊娠」のリスクも高くなる事があります。
ご自身の卵管の状態に関しては、出来れば妊活を始める際なるべく早期に検査して頂き、
問題なく自然妊娠が見込めるのか
排卵する卵巣によっては注意が必要なのか
体外受精でないと受精卵が子宮に降りてくる事も難しい状況なのか
確認をして頂きたいと思います。
過去に私も不妊漢方相談を行っていたお客様で、基礎体温も、生理周期も、もちろん体調も素晴らしく整っているはずなのに、なかなか自然妊娠できない、という事がありました。
漢方相談を始める以前に病院で人工授精までは受けていた方なので、先入観から〝卵管は通じているもの〟と思い込んでいました。
結論から言えばこの方はがっちり両側卵管閉塞でした。
卵管閉塞判明後、一回の体外受精で妊娠することが出来ました。
漢方をご利用頂いて、体調や女性ホルモンのバランスを整えた事は無駄ではなかったと思います。
しかし最初から卵管の状態がわかっていれば、自然妊娠を目標にした期間を持つ事なく、もっと早くに妊娠して頂く事が出来たかもしれない。
そう思うと「人工授精=卵管が通っていると確認している」と思いこんでいた部分に反省点があります。
逆に、現在人工授精までの治療に進んでいるのに、妊娠できず、卵管の状態を確認していないのであれば、一度卵管造影検査や通水検査など受けてみる事も必要かもしれません。
軽度の狭窄や癒着(検査の際はすごく痛かったが、医師には通っているよと言われた)であれば、漢方で拡げたり、癒着を改善する事は可能です。
あるいはすでに体外受精を行っている中で、卵巣の力が落ちてきてしまっていたり、子宮内膜が薄くなってきてしまっていたり、ホルモン剤により子宮内膜症やチョコレート嚢腫などの炎症が悪化し鎮痛剤も効かないような痛みに悩んでいたり、など多くの方のサポートが漢方で可能です。
卵管の状態の事で不安があればまず検査・確認。
余談ですが、卵管の検査をした後に精子の通りが良くなって妊娠しやすくなるゴールデンタイムがあるという話、私は本当だと思っています。
漢方でお力になれる事があれば、山崎薬局にもお気軽にお声掛けください。
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