こんにちは、千葉県柏市で妊活を中心に漢方相談してます、漢方専門山崎薬局の山崎です。
当帰芍薬散、当帰四逆加呉茱萸生姜湯、婦宝当帰膠など「当帰」という生薬名を方剤の名称にも使っている漢方薬はいくつかあります。
山崎薬局でも妊活や婦人科系のご相談には婦宝当帰膠を本当によく利用します。
しかし中には、病院にかかられた際に「同じ漢方薬でこっちは保険が効くから」と当帰芍薬散を処方される方がいらっしゃいます。
病院で当帰芍薬散を処方されたので婦宝当帰膠は飲まなくても大丈夫ですか?というご連絡がよく来るわけです。
当帰芍薬散を処方した医師は、名前に同じ「当帰」が入っているので似たような漢方なんだろうと当たりをつけてそう話しているのかもしれませんが…
よくそれで自分は医師だと名乗れるもんだと呆れます。
医療上のことで、よく知らない事を知っているように話し、あまつさえご来院されているお客様を騙して処方するわけですから、医療訴訟起こされても文句は言うなよ、やぶ医者。と言いたいくらいの事案です。
当帰芍薬散と、婦宝当帰膠は全く別の目的に使う漢方薬です。
ついでに言えば当帰四逆加呉茱萸生姜湯も上記2点の処方とは別の効能ですので、代わりに利用するという事は知っている人間ならありえません。
ただ、似ているような効能で店頭でもお客様によくご質問頂くのが「婦宝当帰膠」と「参茸補血丸(さんじょうほけつがん)」です。
○ 不妊相談でよく利用される漢方薬
婦宝当帰膠も参茸補血丸も漢方相談時によく併用します。
以前商品レビューでどちらもブログに乗せていますが、特徴として
婦宝当帰膠 …
植物性の生薬中心に構成。
補血作用を中心に助陽(体を温める)作用がある。
生理不順・生理痛など血虚体質に起因する乾燥感や冷え、婦人科系のトラブルによく使います。
参茸補血丸 …
動物性生薬と植物性生薬で構成されている。
補血・助陽する力以外に体力や精を補う力が強い。
貧血や冷えなど血虚に起因するトラブルに使う他、年齢的な子宮や卵巣の機能低下、更年期症状、傷の治りが悪い、骨粗鬆症にも応用します。
妊活の際どちらが優先か、と問われると難しい問題です。
無理やり回答するなら、
若い方であれば婦宝当帰膠だけでも大丈夫かも。30歳以上であれば参茸補血丸も併用した方が良いですよ。
という感じです。
ここまで書いておいて何ですが、「妊活」と一言で表現しても、全て婦宝当帰膠と参茸補血丸で終わるわけではありません。
その方の体質やトラブルに合わせて、その時時に応じた他の漢方薬も使いながら正しく、体質改善や症状の解消を行っていく事が大切です。
実際、婦宝当帰膠を使わなくても他の漢方薬で妊娠できた方もたくさんいらっしゃいますし、逆に20代の方でも参茸補血丸をかなり利用しないと回復が追いつかなかったという方もいらっしゃいます。
婦宝当帰膠も参茸補血丸も、妊活にも、産後の体調回復にも、更年期以降の骨粗鬆症対策にまで活用できる良いお薬です。
体質にあっているか、どれくらいの量を飲めば効果的かなど、漢方を専門でやっている方に相談しながら効果的に利用して頂ければと思います。
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